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ただ「捨てる」だけではありません…片付けのドラマ~TV「家のものぜんぶ出す!」

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今年3月20日に放送された「家のモノぜんぶ出す!」第三弾。
私もロケに参加して、小学生のお子さんと一緒にオモチャを取捨選択しました。

その時の様子を書きとめておいたものが
Youtube美しい暮らしの空間®チャンネルYoutubeの動画でアップされています。

今 読み返してみると 
あ~!こんなこともあったな~!!と 記憶がよみがえります。

これを書いたのは、ロケの余韻もまだ冷めやらぬ、熱々🔥の頃でした。

片付けのビフォーとアフターの間には、
数えきれないほどの仕分けと取捨選択と、まるでドラマ??と言ってもいいようなやり取りが無数にあります。
片付けは、物を捨てたら終わり!ではないと思います…
依頼された方は、それはもう色々考えて悩んで葛藤して処分したり残す物を選んだりしています。
言葉で語るのはなかなか難しいですが、それでも…
「物を減らせばOK!」なんて、そんなに単純なものでもないんじゃないのかな~ということをできる限りお伝えしたいという気持ちが当時ふつふつと湧いてきたのです…

「家のモノぜんぶ出す!」第三弾も、現在 再配信中です。
そこで、Youtubeの動画の中から抜粋して、皆さまにも
小学生のオモチャの取捨選択の様子をお伝えしたいと思います。

ロケ2日目、お子さんと私が二人でオモチャの取捨選択をすることになりました。

テレビカメラの前で、話をしたこともないアドバイザーといきなり取捨選択をする…
これは大人でもかなり緊張する場面だと思います。
相手は小学校6年生。心細かったんじゃないでしょうか…知らない大人に囲まれて…
でもとても一生懸命取り組んでいました。

 

H君は、とても優しい素直なお子さんです。
そして大人の仕事を気遣って、誰にも迷惑がかからないように考えてとても慎重な言い方をしていました。
何かを聞くと、
「うーん、そうかもしれない…でも自分にはよくわからないです…」

大人に「〇〇だよね?」と聞かれたら、空気を読んで
「うんそうかもしれない」と答える
…でも本心は違う…
そんな可能性もあると思いました。
だから余計な言葉はあまりかけず、本人が自分の言葉で答えるのを待つようにしました。

 

レゴは好きなのに、おさがりのレゴは「もういらない」と言います↓

レゴは年代を問わず長く使う方も多いですね…ですから何度も聞きました。
まだまだ使えるし、取っておいてもいいんじゃない?
でもH君は
「そのレゴで遊ぶことはない」とキッパリ。
本人の気持ちはわかったので、後でご両親に確認していただくことにします。


学校で作った作品もありました。
かなり細かいところまで作りこんであって、時間がかかっただろうなぁと思いましたが、
これも「いらない」と言います。
「でも、ここもここも色々工夫してあるし、時間がかかったんじゃない?がんばったんじゃない?」と尋ねると、
「…うん、色々時間はかかった、でもいらない」
これも、子供の気持ちはわかったので、後はご両親に確認です。

 

テレビスタッフの方が質問しました。
「H君、どうしてそんなにきっぱりいらないって言えるの?どうしてぱっぱとすぐに決められるの?」

H君の答えは
「…やっぱり部屋がきれいになった方が嬉しい…
あとは友達を部屋に呼びたい…
そういう部屋にしたいから…」

 

「取っておきたい」と言っていいのか、迷っている様子でした↓

迷っていたのは、お兄ちゃんからもらった旅行のおみやげです。
「うーん、使っていないけれどおみやげでもらったから…どうしよう…」と言うので、
「いいんだよ、使っていなくても思い出として取っておこうよ」
と言うとすごくホッとした顔をしていました。

たとえどんな小さなお子さんでも、[思い出の物]はあると思います。
なんて表現したらいいかわからないけれど、好きなもの、気になるもの、取っておきたいもの…
ここは大人が上手にくみ取ってあげたいところです。

子供は自分の気持ちを言葉ではなかなか表現できないことも多いのではないでしょうか。
今は使っていない、もう使うこともない、でも取っておきたいもの…
これを決めるのはお子さん本人です。

アドバイザーが「もういらないよね?」と決めることはできません。

 

オモチャを選び終わるのはものすごく早くて、1時間くらいで終わりました↓

「最初はこの机一杯に山盛りおもちゃがあったのに、こんなにさっぱりしたよ。全部自分で選んで決めたね。…がんばったね!」
と言うと、
一瞬疲れも吹き飛んだ様子で、達成感でいっぱいの顔でした。
そうだ!自分がやったんだ!と誇りに思う感じ…
この時は少年というより、一仕事成し遂げた大人のような表情でした。

 

お子さんが「いらない」と言ったものでも、親御さんに確認していただきます。親としての「思い出」の物…ありますよね↓

その後、お母さんが親の思い出として残す絵本、学童に寄付する本、思い出のおもちゃを抜き取りました。

子供の絵や習字など…かなり大きなものです…取っておきたいけれどどうしたらよいかわからない様子で、お母さんが安東先生にたずねました。

「こういうのはどうしたらいいんでしょう…?」

「よく、写真にとって残しておくといいですよ、と言われますが、写真では味気ないですよね。
この紙を保管しておいても、厚みはほんの少し。隙間に立てかけておいたらほとんどスペースはとらないです。
私も子供の思い出の物はとってありますよ。
実物でこうしてさわって、見ることができるのと…写真で眺めるのとでは、懐かしさが全然違うのではないでしょうか」

お母さんも「じゃあ取っておいていいんですね!」
すごく納得、そして安心した様子でした。

 

お子さんって、本当に…意外と自分でできるんです↓

ご両親は他の物の取捨選択できりきり舞いでしたから、H君の取捨選択の様子を全く見ていません。

少年がちょっぴり大人になった瞬間を私だけが見ることになりました。

テレビの放送には時間の制約もありますので、
仕分けが短時間で終わった!すごい!という構成になってしまうのは仕方のないことですが…

たった1時間くらいの間に小学校6年生が

ここまでやり遂げたよ!
ここまで変わったよ!
自分に自信を持ったよ!

私の記憶の中だけにしまっておくのはとてももったいないので、この文章をしたためました。
ご両親とも、みなさまとも、H君のりりしい姿を共有したい思いで書きました。

H君の記憶の中には、私の存在はほぼ残っていないと思います。
でもそれでいいんです。それが正解です!

片付けを通して、お子さんの未来へのステップが開いていくドラマ…そこに黒子役として関わることができて本当に幸せでした。

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