私が今まで書いたブログの記事は200記事ほどになりますが、その中でアクセスが多いものの一つが「ファミリークローゼット」についてです。
ファミリークローゼットで検索すると、こんなに便利・おススメ…という内容が圧倒的に多いですね。
おススメしませんという方は少数派のようです。
安東流お片付けでは、ファミリークローゼットはおすすめしていません。
家族全員分の衣類。夏服も冬服も、全て一か所に収納できますか?
ファミリークローゼットは、家族の衣類を一ヶ所に収納するので、衣替えをしなくてOK。とても便利。…ということで導入される方が多いようです。
実際にはどうでしょうか?
家族全員の衣類…
1年間を通して全ての衣類…
を収納するスペースは取れるでしょうか?
春夏物と秋冬物を、季節が変わるたびごとに入れ替えるのでしたら、
大がかりな衣替えからは逃れられませんね。
家族の人数分×年に数回、衣類の大移動をするご自身の姿をちょっとだけ想像してみてください。
もし、家族全員分の衣類全てを一か所に収納するとしたら、かなり広いスペースが必要になります。
その広いスペースは……いつ頃まで使い続けるものでしょうか……?
10年後の家族の姿は想像できますか?
若い時に家を建てる方は、お子さんがまだ小さいことが多いと思います。
今は7歳のお子さんも、10年後には17歳です。
小学生が成長して、高校生になった時の姿を想像するのはなかなか難しいことですが、
その日は確実にやって来ます。
小さいお子さんの世話が大変と考えてファミリークローゼットを作っても…
子供はいつまでも7歳のままではないですね。
親が子供の「世話」をするのは、果たして何歳くらいまででしょう?ちょっと想像してみてはいかがでしょう。
また、これから家を建ててファミリークローゼットを作ろうと考えている方に限らず、
☆マンション住まい。
狭い1室をファミリークローゼットとして使おうと考えている。
☆リビング続きの和室が
いつの間にかファミリークローゼットになっていた。
というお家もとても多いです。
衣類の管理はお母さんの役目…と決まっているのでしょうか?
お子さんが小さいころはお母さんが管理していても、子供の成長につれて変化していくのではないでしょうか。
子供部屋に子供の物を置いて、子供に管理させるのはとても大切なことです。
リビングで生活が完結するスタイル
ファミリークローゼットは、1階に必要な物が全て集まる「リビング生活」スタイルに結びつくことが多いです。
リビングが片付かないとお悩みの方こそ、
ファミリークローゼットは本当に便利なのか考えていただきたい。
家族がゆったりとくつろげる場がリビングのはずなのに、
リビング全体が子供部屋となっているお家、本当に多いんですよ。
もっと早く子供部屋を作って、
子供の物は子供部屋に置くよう教えるべきだった……
という嘆きの声、よくお聞きします。
家が子供に与える影響とは?
ファミリークローゼットにすると子供が小さい時になにかと便利、と言われますが、「便利」だけを追求し続けていくと、その先はどうなっていくのでしょうか。
安東英子先生がいつもおっしゃっているように、
家が子供に与える影響はとても大きい。
のです。
「家」とは、どんな場所でしょう?
子供が片付けない、片付けを教えられない、という悩みをお持ちの方は
安東英子先生の公式ブログ「素敵な暮らしの扉」の中のこちらをじっくりご覧ください。
子どもに影響
子育てのヒント以上のものがたくさん見つかると思います。
「ファミリークローゼットを続けたら、子供にどんな影響がある?」
こんな視点からもファミリークローゼットについて考えてみてください。
ファミリークローゼットを作って、家族の衣類が一か所に集まったとしたら
着替える場所もファミリークローゼットの中、ということになります。
(衣類の保管場所はファミリークローゼットで、着替え場所は個室という場合は、洋服をもっていちいち部屋を移動、ですね。)
朝の忙しい時間帯にファミリークローゼットは大混雑でしょう。
でも、安東流のお片付けでファミリークローゼットをおすすめしない理由は
「朝の着替え時間が重なって、待ったり待たされたりが大変だから」では、ありません。
「家」が、そこに住む人に与える影響はとても大きい。
子供にとっては家の中は「成長の場」でもあります。
ファミリークローゼットを作った結果がもたらす影響とは?
時間軸を長くして、赤ちゃん~幼児~小学生時代だけではなく、もっと先の成長した姿を想像して、みつめ直してみてほしいです。
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